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相性をあなどるなかれ

JUGEMテーマ:恋愛/結婚

実を言うと、私、
今の彼とは、あまり相性がいいほうではないようです。
付き合い始めは、何もかもがうまく行かなくて、戸惑っていました。
でも、過去を振り返って、相性のいい人と、相性の悪い人、
それは確実にいたという気がします。
それは相手の性格とか、好きの度合いにかかわらず。
で、そんな私があえて言いますが、
相性を侮るなかれ。
今好きな人、今付き合ってる人との相性を考えたことはありますか?
Hの、だけじゃないですよ。
生活のペースとか、人生に対する考え方、美的感覚、笑いのツボ、
それから食べ物の趣味。バイオリズム。
そして、何より大事なのは、
恋愛に対する考え方の相性。
愛情表現の仕方の相性です。
相性が合う人、
それは、付き合ってびっくりしますが、
まったく不安というものと無縁でいられます。
メールを送れば、欲しいタイミングで欲しい内容が返ってくる。
会いたいな、と思えば、向こうも会いたいな、と返してくれる。
熱すぎず、かといって冷めすぎず。
甘えたかと思うと、甘えさせてくれる。
そのすばらしいバランスで、
まるで自分が恋愛の達人になったのかと思うほどです。
さびしくもないし、追いかけもしない。
かといって、恋しいと思う気持ちは日増しに募るのです。
「あぁもう恋愛極めたかな」と、思ったものです。(馬鹿)
でも、後から分かるのです。
あれは、相性がよかったんだな、と。
奇跡的に、彼と私の恋愛の感覚がぴったりで、
まるで息をするように、付き合うことができた。
そういう相性が、あるんです。
いま、電話を待ってるあなたにも。
メールが来ないことで悩んでるあなたにも。
冷たい彼に涙も枯れ果てたあなたにも。
甘えん坊の自分を、そのまま丸ごと愛してくれて、
大事にしてくれる男もいる。
ほっといて欲しい自分を、適度な距離で見守ってくれる男もいます。
この世には、自分さえバイヤスを狭めなければ、
本当に相性のいい男というのが存在するのです。
たとえば私の相性のよかった彼は、
一般にはまったくモテない人でした。
(;´Д`)
自分で、ふと思い立つまでは、まさか好きになって、
今まで感じたこともない幸せをもらえるなんて思いもしなかった。
で、
なにが言いたいかと言うと。
相性が悪いものは、悪いんです。
取り合わせがよろしんくないんです。
そういいうものを、いくら好きだ恋しいと追いかけても、
どうしても取り合わせが悪くて、
うまく行かない。
いや、こっちの思うとおりに振舞えずに、
自分でも自分100%の魅力以下で勝負する羽目になる。
たとえば、私の友人で、
ものすごくいい子で、素直で、かわいい子が、
ひねくれものでクールな元カノとの別れの傷を引きずった男とつきあった。
相性が、まったくよくなかった。
いつも彼女は泣いてました。
何をしても、何を言っても、
彼にはやさしさが届かなかった。
そのやさしさこそが彼を遠ざけた。
結局彼に一方的に別れを告げられ、泣く泣く別れました。
でもそのあと、半年もしたら、
別の、彼女によく似た、ものすごくいい子で、マメで、実直な彼ができました。
それから彼女は、まるで大輪の花の様に、
いつもいつもこぼれるような笑顔で、幸せに暮らしています。
付き合ってまだ半年くらいで、プロポーズもされたようです。
これが、人間の相性です。
彼女は、何も変わってない。
ただ、自分のやさしさが届く人を、
そういう人こそ求める人だと分かって、探して、付き合っただけです。
私は、いつも思うんです。
つらい恋をがんばって追いかけるのもいいけれど、
別に、彼が冷たくするのも、いつも不安なのも、
本当に耐える必要があるのかな?と。
もっと自分が自分らしくいられる人がほかにいるんじゃないのかな、と。
たぶん、同じような恋をしている人は、
そもそも選び方が間違っている。
いつも同じように、不安になる人ばかりを選んでいるだけで。
私のように、
案外すぐ近くの、まったく取るに足らないと思っていた男友達が、
奇跡の相性の持ち主かもしれません。
かっこいい、仕事ができる、人当たりのいい男だけが、
すべての女の相性のいい男ではないと思う。
彼らには彼らなりの、相性のいい女性がいるんでしょうが、
すべての女性とうまく付き合える相性を持ってるわけじゃない。
さて、
相性こそ恋愛がうまくいく大事な地盤なのは確かですが。
相性が合わないからといって、別れろ、あきらめろ、とは言ってません。
そんなこと言ったら、私ですよ。(;´Д`)
ただ、言いたいのは、
相性が悪いものは、
仕方ないから、そうと心得よ、ということです。
相性の悪いものを、相性がいいものと同じように考えてはだめなのです。
「前の彼は、メールの返事はいつも返してくれたのに」
「会いたいといつも思ってない彼は、私を好きじゃないのかも」
そういう発想のほとんどは、
彼との恋愛波長が合わなくて、
それを、理想的な相性の関係と比べて(過去恋愛かもしれないし、友達の恋愛かも)
絶望的になるのかもしれない。
でも、最初っから、
「この人とはどーも恋愛の波長の相性が悪い」
「こっちが思うようには向こうは思わないようだ」
と分かっていたらどうでしょう?
その相性の悪さを、なんとかカバーしていく気持ちになりませんか?
ようは、あきらめてしまうことです。
理想の恋愛なんて、しょせん、奇跡の相性の男とだけ実現できることです。
それが欲しければ、その男を探し出すまで、それこそあきらめずにがんばることです。
そうでなく、いまそこにいる、
どうも相性のよろしくない男と、それでも付き合っていきたい!と思うなら、
自分たちの間にある、相性の壁を、
知性とやさしさを総動員して乗り越えることです。
それってね、
ものすごい労力ですよ。実は。
でも、相性がよかった彼だったら分からなかったことがいっぱい分かりました。
相性のギャップをカバーしようと決めて、
どんな違いにも目を向けて、注意して対処していたら、
いっぱいいっぱい、彼の考えの癖や、
反応の仕方や、愛情表現が、
いっぱいいっぱい見つかった。
そして、相性のいい男にはなかった、
相手に対する気遣いや、やさしさ、理解したい、という気持ちを知った。
最初は不安で仕方なかったことも、
つかみきれなかったペースも、
すべて私は、あとから学んで、克服した。
そう、気持ちさえあれば、
勇気と知性と愛情さえあれば、
克服できる差もあるんです。
だってさ、よく思うんだけど、
昔々は、お見合いで結婚してるんだよー。
恋愛でさえないんだよ。
それでも、ちゃんと夫婦として生きていけた。
人間は、理解し、受け入れ、愛することができるからだよね。
ちょっと相手が自分の思い通りにならないからって、
相手の態度が分かりにくくて不安だからって、
それだけで大騒ぎして、別れるなんて騒がなかった。
うまく行かない人と、どうしたらうまく行くんだろう?って考えたんだと思う。
そばにいることで、いろんなことを観察して、
もちろん時には衝突して。
そこから学んで行ったんじゃないかな。
私は、今は、相性ぴったりの彼でなくてもよかったと思う。
もちろん、相性ぴったりの奇跡の彼は、
本当に、筆舌尽くしがたい幸福を私にくれました。
彼を、最後に幸福にできなかった、私こそが、恨めしい。
でも、その経験を経て、今の恋にたどり着いて、
もちろんこれからどこへ行くかも分からないけれど、
誰かのことを、心のそこから理解したいと思い、
うまくいくためにどうしたらいいかを、あれこれ考えて、
そして、ちょっとずつ近づいていくことができて、
とてもよかったと思う。
文句を言うのは簡単です。
絶望するのも簡単です。
自分の努力が、まるで泡のように消えるのを見て、
それを嘆き悲しむことも、簡単です。
難しいのは、
自分のやり方を変えること。
相手のために、
自分の恋の仕方を、自分なりの恋の未来予想図を、書き換えること。
その勇気が、ありますか。
彼のために、
それをすべて刷新する勇気は。ありますか。
自分の思い通りの恋をしたいなら。
それに会う人を探しに行こう。
それこそが勇気だと思う。
そして、
今目の前にいる、どうも勝手の違う男とうまく行きたいなら、
自分の夢や理想なんかは、ぜんぶそこに置いて捨ててしまうことです。
どっちつかずでいるから、
苦しいんだと。
そう思うんです。